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「暮らしを、合わせるのではなく、整える。」
― パナソニック × ルーミングプラス が生み出した「ライフスタイルフィット」という新しい選択 ―

■ ライフスタイルフィットとは何か

「ライフスタイルフィット」リノベーション。
この言葉を初めて聞いたとき、単なる“コンセプトリノベ”の一つだと思う人も多いかもしれない。だが実際は違う。これは――住まいの設計思想そのものを変えるアプローチだ。

従来のリノベーションは「古くなった設備を新しくする」「見た目をきれいにする」「間取りを多少変える」という、これらの延長線上にあった。しかしライフスタイルフィットは「人の暮らし」から逆算し「年齢による身体の変化」「家族構成の変化」「過ごし方の変化」といったものを考慮し空間を“再設計”するものだ。

■ 住宅産業が抱える構造的な問題

ここで一度、住宅業界の現状を整理しておきたい。日本の住宅は長らく「建てて終わり」の産業構造で動いてきたと言っていい。その結果どうなったか。新築に偏重し、リフォームは部分修繕に終始することで、空間設計は分断されてきた。当然役割も分かれ、工務店は新築を主とし、リフォーム会社は修繕、家具はインテリアを販売する。それぞれが正しいことをやっているが、“暮らし全体”を設計するプレイヤーがいないという実態が浮かび上がってきた。そしてもう一つの問題。建てた瞬間に価値が落ち、売るとき評価され図、住み替えの障壁になる・・・つまり「住宅が資産にならない」これらネガティブな構造そのものに対して一石を投じているのが今回の取り組みと言えよう。

■ 3つの科学的アプローチ

ライフスタイルフィットの設計は、感覚ではない。3つの科学によって支えられている
・心理学→ 心地よさ、安心感、懐かしさを生む設計
・人間工学→ 身体的負担を減らし、自然に動ける導線
・空間認知科学→ 空間の理解しやすさ、視界の抜け、ストレスのない配置
この三位一体によって“無理なく暮らせる空間”が成立する。今回のコラボはこのズレを埋めるものだ。
さらにもう一つ。従来住めればいいと思われていたものの価値の定義を変え、これからは価値を持ち続けることを可能にしている。具体的には、「住んでよし」「貸してよし」「売ってよし」住宅を「資産」として成立させる設計にもつながっている。

■ パナソニックとの融合

ここに
パナソニックが加わることで、この思想は一気に現実になる。
ポイントは「住設の圧倒的な網羅性」。キッチン、トイレ、バス、照明などこれらが単体ではなく、空間と一体で設計できる。パナソニックが掲げるキーワードは、「無意識のデザイン」。「触れずに操作できる」「火を使わない安全性」「自然に身体にフィットする導線」 考えなくても使える状態をつくれる。そしてルーミングプラスは
「気づいていない不便」を言語化するこの2つが組み合わさることで
「課題の発見」×「無意識の解決」
という、これまでにない構造が生まれている。

■ 実際のリノベーション空間
― ペルソナから逆算された“暮らしの設計” ―

このモデルルームには、明確な前提がある。ペルソナが設定されている想定されているのは
・30代で家を建て
・子育てを終え
・子どもが独立し
・現在60歳前後の夫婦

つまり、「家は広すぎる」「使い勝手に違和感がある」「でも建て替えるほどではない」「このままでいいのか?」と感じ始めるタイミング。このリアルな状態を起点に、この空間は設計されている。

● 空間の中心は「これからの暮らし」

リノベーション前は、リビングとダイニングは分かれていない。そこにあるのは「大きなテーブル」「ソファ」「椅子」ここで重要なのは発想の逆転だ。通常「2人暮らしだから小さくする」しかしこの空間は違う。
「人が来る前提」で設計されている
子どもや孫が帰ってきたとき、わざわざ外に行かなくても、ここで過ごせる。
“これからの家族関係”を見据えた空間

● “一人の時間”も設計されている

この世代にとって重要なのは「一人で過ごす時間」空間は一つだが、ソファの向き、視線の抜け、座る位置
によって
同じ空間にいながら距離が取れる
これは偶然ではない。
“夫婦の距離感”まで設計されている

● ガラスで仕切られた機能空間

奥にあるガラスのスペース。ここもペルソナに紐づいている。室内干し(外に干す負担を減らす)、植物(日常に潤いを持たせる)、光の確保(健康と心理)
年齢を重ねた生活の“現実”に対応している
そしてそれを隠さない。
生活そのものをデザインに変えている

● 動線と扉が語る“これから”

これまで開戸だったものを、すべて引き戸にし、通路幅 約1メートルこれは明確だ。
将来の身体変化への備え
この先車椅子を使うようになったとしても通れる、力が弱くなっても扱える
つまりこの空間は
「今の快適さ」ではなく「未来の当たり前」で設計されている

● 寝室に現れる“最もリアルな設計思想”

そして、この空間の中でも最も象徴的なのが寝室だ。ここには、はっきりとした思想がある。
「休む」ではなく「回復する場所」
年齢を重ねると、立ち上がりがつらい、寝返りが負担になる、夜間の移動が不安になる
こうした変化に対して、寝室は設計されている。

● ベッド中心の設計 × リゾート感

布団ではなくベッド。これは単なるスタイルではない。
立ち上がりやすさという機能的理由
しかし、それだけでは終わらない。この寝室にはもう一つの意図がある。
“リゾート感”の演出
少し高さを持たせたベッド、視界の抜けを意識した配置、落ち着いた光のコントロールこれによって生まれるのは「日常の中にある非日常」年齢を重ねたからこそ、無理に外へ行かなくても自宅で心がほどける回復できる場所としての寝室つまりこの空間は身体のためだけでなく、心のためにも設計されている。

● 新しいだけでは成立しない空間

ここで、この空間のもう一つの特徴に気づく。“すべてが新しいわけではない”あえて、既存の家具や
リノベ前にあった象徴的な箇所もさりげなく残し、どこか懐かしさを感じる要素が取り入れられている。これはデザインではない。心理学的な設計だ。人は、見慣れたもの、使い慣れたもの、記憶にあるものに対して安心感を持つ。完全に新しい空間は、きれいではあるが落ち着かない。だからこの空間では
「新しさ」と「記憶」を共存させている

* 新しい住設
* 使い慣れた家具
* 懐かしさを感じる質感

安心できる理由が、計算されて設計されていると言っていい。

■ なぜこの空間が成立するのか

このモデルルームが優れているのは、 “なんとなく良い”ではないことすべてに理由がある。
・なぜ広いのか
・なぜ仕切らないのか
・なぜ引き戸なのか
すべてペルソナから導かれている
そしてその設計思想を
「ルーミングプラスが言語化し」「パナソニックが住設として実装する」
だから現実として成立するのだ。

■ 結論:思想が「空間」になった瞬間

今回のモデルルームは、単なるリノベーション事例ではない。“暮らしの課題”がそのまま空間になっている
そしてそれは奈良社長が家具を通して見続けてきた“生活のリアル”が、住宅というスケールに拡張された結果でもある。
最後に。
この空間は「完成形」ではない
「これからの暮らしに合わせて変化し続ける器」である
だからこそ、住宅は初めて“資産”になるこのモデルが示しているのは、単なる快適さではない。“時間に耐える暮らし”という、新しい価値基準だ。

ルーミングプラス
群馬県前橋市飯土井町692ー2
奈良利夫社長

パナソニックリビング株式会社 首都圏・関東社
群馬県高崎市井野町338ー1