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怪我や病気を治すことが喜び——地域に寄り添う治療院の在り方 こいけ鍼灸整骨治療院

群馬県館林市にある「こいけ鍼灸整骨治療院」は、スポーツ障害や交通事故治療をはじめ、患者一人ひとりの症状や目的に応じた最適な施術を提供する地域密着型の治療院である。問診・視診・触診を丁寧に行い、痛みの原因を見極めたうえで治療方針を組み立てる。その場しのぎではなく「根本からの改善」を目指す姿勢に、多くの患者から信頼が寄せられている。
院長の小池崇氏がこの道を志した原点は、高校時代にある。野球に打ち込む中で、肩を痛めた仲間が整骨院での施術によって回復していく姿を目の当たりにし、「人の身体を治す仕事」に強い関心を抱いた。サラリーマンとして働いた経験を経て、柔道整復師・鍼灸師の資格を取得し、2016年に開院。以降、患者の立場に立った丁寧な施術を信条に、地域の健康を支えてきた。
同院の特徴の一つが、患者の生活背景まで踏まえた柔軟な対応力だ。来院が難しい患者に対しては往診にも対応し、高齢者から子どもまで幅広い世代の身体の悩みに寄り添う。「良くなった」「調子がいい」という言葉を直接聞けることが何よりのやりがいだと語る小池院長にとって、治療とは単なる技術の提供ではなく、人の人生に関わる仕事である。
そんな中、コロナ禍という未曾有の状況の中で、小池院長自身が白血病を発症する。約1年間、治療院を閉め、無菌室での闘病生活を余儀なくされた。「当時は先が見えず、不安もあった」と振り返るが、その時間を乗り越える支えとなったのが、大谷翔平選手の存在だった。療養中に試合を観ることで前向きな気持ちを保ち続けたという。
また、社会全体が外出自粛や対面活動の制限を受ける中での閉院は、結果的に「負の先払いだった」とも語る。通常であれば営業的な打撃となる状況を、後の再出発への準備期間として受け止めたその姿勢には、逆境を意味あるものへと転換する力強さがにじむ。
令和5年2月、治療院は現在地へ移転し再スタートを切った。大きな試練を経験したにもかかわらず、「周囲が思うほど大変とは感じていない」と語るその言葉には、身体と向き合い続けてきた者ならではの落ち着きと覚悟が感じられる。
怪我や病気を治すことが喜び——その想いは開院当初から変わらない。むしろ、自らが患者となり、身体の不自由や不安を経験したことで、患者に対する理解は一層深まった。
こいけ鍼灸整骨治療院は、単に痛みを取り除く場所ではない。人の身体と人生に向き合い続ける中で、その人らしい日常を取り戻す手助けをする場所である。小池院長の静かな情熱は、これからも地域に寄り添いながら、多くの人の支えとなっていくだろう。

企業名こいけ鍼灸整骨治療院
代表:小池崇 院長
住所:館林市大谷町1-36
TEL:0276〜57〜8715
営業時間:午前9時から午後12時(火水木金土日)
午後3時から午後6時(火水木金土)
日曜:午後1時から午後2時(完全予約制)
定休日:月曜、祝日