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“三立て”にこだわる一杯。館林の食文化を支える「楠庵」の挑戦!

館林市楠町に店を構える「純手打ちうどん 石臼挽蕎麦 楠庵」。
店先には、文化庁「100年フード認定」ののぼりが掲げられている。
館林のうどん文化が、長い年月をかけて地域に根付き、受け継がれてきた証でもある。
だが、その“認定”の裏側には、毎日変わらない地道な積み重ねがある。
楠庵では、うどん・蕎麦ともに全て手打ち。
蕎麦は北海道産や茨城産を中心に、その時々で良質な玄蕎麦を仕入れ、毎日石臼で自家製粉している。
こだわるのは、
「挽き立て」
「打ち立て」
「茹で立て」
いわゆる“三立て”。
香り、喉ごし、歯ごたえ。
その瞬間でしか味わえない蕎麦本来の魅力を届けるためだ。
一方、うどんは上州地粉を基本に、昔ながらの足踏みや寝かしを丁寧に行う。
機械化や効率化が進む時代の中でも、手間を惜しまない。
そこには「本当に美味しいものを届けたい」という職人としての意地があるように感じた。
代表の石井達也さんは、調理師免許取得後、20歳の頃にはすでに「蕎麦一本で生きていく」と決めていたという。
「蕎麦は本当に繊細。集中して向き合わないと良いものはできないんです。たかが蕎麦、されど蕎麦。まだまだ理想は上にあります」
そう笑いながら話す姿からは、“完成”よりも“探究”を楽しんでいるような空気を感じた。
人気メニューは「天ざるそば・うどん」や「大根そば」。
素材そのものを活かしたシンプルな一杯だからこそ、技術や素材への向き合い方がそのまま味に出る。
館林では平成6年、市内のうどん店や製麺業者などが集まり「うどんの里館林」振興会が発足。
食育活動やイベント、手打ちうどん教室などを通じて、地域の食文化を守り続けてきた。
その流れの中で、令和6年には文化庁「100年フード」に認定。
楠庵もまた、その文化を“今”につなぐ一店舗として存在している。
時代が変わっても、手間を惜しまず、毎日同じように粉を挽き、麺を打つ。
その積み重ねこそが、“地域の味”を作っているのかもしれない。

【店舗情報】
純手打ちうどん 石臼挽蕎麦 楠庵
館林市楠町1918ー3
TEL:0276ー75ー2000
営業時間
11:00〜15:00(L.O14:30)
17:30〜20:30(L.O20:00)
定休日:水曜日