技術を“言葉”にする現場へ!弁理士の視点で見る、ものづくり企業の可能性
メディアトーキングは、地域のものづくり企業が持つ技術や取り組みを、企業目線で分かりやすく伝える活動を続けています。
今回はその一環として、知的財産の実務に携わる弁理士・辰己雄一氏に同行いただき、県内企業の現場を訪問しました。目的は、各社の取り組みを取材しながら、技術や工夫の中にどのような知的財産の可能性があるのかを探ることです。
株式会社GIFT ― 協働ロボットと現場改善の知恵
協働ロボットの活用を通じて現場の省人化・効率化を支援するGIFT。
作業工程の設計や治具の工夫、導入時の現場対応など、日々の実務の中には多くのノウハウが蓄積されています。
現場での対話を通じて浮かび上がったのは、「装置そのもの」だけでなく、「使い方」「工程設計」「治具の構造」といった周辺技術の重要性でした。
これらは形として見えにくいものの、企業価値を支える大切な資産です。どこまでが技術的特徴として整理できるのか――その視点を共有する時間となりました。

富士室内工芸 木と加工技術の蓄積
無垢材を活かした家具づくりを続ける富士室内工芸。
大量の一枚板や加工工程の工夫、職人の技術は、単なる製品価値を超えた“技術資産”でもあります。
木材加工における独自の工程設計や、作業効率を高める工夫は、外部からは見えにくいものです。
今回の訪問では、そうした工程上の工夫をどのように整理し、将来の事業展開に活かせるのかという観点で意見交換を行いました。
また新しいアイデアとして「木刀」の製造についても言及された。今「国産木刀」の製造は宮崎県都城市でのみ製造されており、安価な輸入品の台頭や生産者の高齢化も相まって将来的な生産体制が危惧されている。辰己氏が剣道をやっていることから「木刀」製造の話題も新しいアプローチだった。
ぱくぱく農園 農業にもある知財の視点
有機栽培を実践するぱくぱく農園。
農業分野でも、栽培方法の工夫やブランド設計、加工品の開発など、知的財産の考え方が関わる場面は少なくありません。
技術というと工業製品を想起しがちですが、農業にも独自の方法論や商品設計があります。
訪問では、日々の取り組みの中にある“強み”を言語化することが、将来の展開にどう結びつくかを探りました。
メディアトーキングの役割
本取り組みは、各企業の活動を取材・編集する過程で、知的財産という視点からの整理を行うものです。
弁理士の実務の現場に同席する中で得られた情報は、守秘性を前提とし、記事化の対象は公開可能な範囲に限っています。
メディアトーキングは、
「自社の技術や取り組みをどう整理すればよいか分からない」
という企業の声を言語化し、価値の構造を分かりやすく伝える活動を行っています。
技術は、気づいた瞬間から資産になります。
日常の業務の中にある“当たり前の工夫”が、次の展開につながる可能性もあります。